トラックによる幹線貨物輸送を、地球にやさしく、大量輸送が可能な海運または鉄道に転換することをいう。国土交通省ではとくに長距離雑貨輸送については、海運・鉄道の比率を現在の40%から2010年に約50%まで向上させることを目標としている。海上輸送の大きなメリットは長距離の一括大量輸送による効率化などにあるが、モーダルシフトを推進するためには、それだけの貨物量の確保、トラックなどとの積み替えなど、関係者の積極的な取組みが不可欠である。
1tの貨物を1km運ぶ際に排出するCO2の量をみると、鉄道はトラックの8分の1、海運は4分の1しかない。つまり、貨物輸送の方法を転換することで、鉄道利用では87%、海運利用なら75%もCO2排出量を削減できる理屈だ。こうしたことから、地球温暖化対策としてのモーダルシフトの重要性が高まっており、製紙業界でも製品輸送分野でトラックの大型化とともに貨車や船舶へのモーダルシフトを進めている。
出典:「知っておきたい紙パの実際2009」株式会社紙業タイムス社