インドは1991-92年から開始した貿易自由化により、1997-98年までに従来の平均関税率87.0%を24.6%まで削減した。更に2006―7年までに平均16%の水準に削減された。<紙・板紙関税率:10%> この間、貿易額は大幅に伸び、2009―10年の落ち込みを除き、毎年2ケタの伸びを示している。貿易収支は慢性的に赤字で原油の輸入が多いことが原因の一つ。1991―92年以前はアンチダンピングやセーフガード措置とは無縁だったが、貿易自由化以降これらの措置を多く発動するようになった。1995-2010年間に世界で2495件のアンチダンピング発動件数があり、その中でインドが18.0%で第1位、以下米国、EU、アルゼンチン、中国の順。被発動国としては中国が24%強と高い水準となっており、インドが中国を非市場経済国に該当とし市場経済国として認めていないことにも起因する。非市場経済国からの輸入では、正常価格は市場経済国における同種製品価格又は市場経済国からの輸出価格、それが不可能なら同種製品のインドで実際販売される合理的利潤を含む価格をベースに適切な方法で計算する為、否応にも中国品は市場経済国品との価格かい離が発生露呈しアンチダンピングの対象となりがち。 2012年5月 貿易と関税から抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ