王子製紙はこのほど、最新のインクジェット（＝IJ）デジタル印刷機に特化したIJフォーム用紙『IJWファンタス』を発売する。
　『IJWファンタス』は、非塗工紙ながら最新のIJデジタル印刷機で印刷すると、マットタイプのIJ用紙に迫る高濃度、高画質のフルカラー画像を実現する。白色度は90％以上。さらに、高速印刷時のインク乾燥性や、低米坪用紙（64g/㎡）使用時のインク裏抜け、コックリング（用紙のインク吸水による波うち）の抑制など、性能面でこれまでのIJフォーム用紙と一線を画す。
　最新のIJデジタル印刷機は、フルカラー、バリアブル（可変データ）、フルデジタル（製版不要）という特性を持つ。文字やバーコードの印刷にとどまらず、可変画像データなどを取り込み、インターネットと印刷媒体を繋ぐクロスメディアとして、今後の拡大が期待されている。こうしたIJデジタル印刷機向けに開発された『IJWファンタス』は、広告付き請求書、個人向けにカスタマイズされたDM、学習塾や個人指導用のテキスト教材、小部数の書籍印刷などに最適なIJフォーム用紙と言える。
　同社では、年間3,000tの販売を目指す。生産は日南工場。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Ｆｕｔｕｒｅ5/21号」より