紙の博物館は12月3日から2014年3月2日まで、館内4階企画展示室で企画展『パーチメントクラフト展~フェアリーズの10年~』を開催している。
パーチメントとは羊皮紙のことで、西洋では古くから重要な文書などに使われた。現在でも一部外交文書など、特定の用途に使われている。中世ヨーロッパでパーチメントを使った聖書や祈祷書などに施されていた装飾の技法が、やがて欧州から南米へと伝わりクラフトとして確立。20世紀になってからパーチメントペーパーという専用紙が開発され、“パーチメントクラフト”という、手軽に楽しめる手芸として発達した。パーチメントペーパーには絵を描くほか、浮き彫り模様や透かし模様を施し、グリーティングカードや額装品などに使われる。
パーチメントクラフト講師の有志団体「パーチメントフェアリーズ」では、毎年1回発行している作品集が来年10年目となることを記念して、パーチメントクラフトをさらに多くの人に知ってもらおうと今展が企画された。多数の作品のほか、パーチメントクラフトの制作講習会も行われる。
今後の講習会開催日は▽12月23日(初春飾り)▽1月19日(バレンタインカード)▽2月8日(ひな祭り飾り)。いずれも13:30~16:00で、対象は中学生以上。受講料3,000円のほか、材料費が必要。定員20名。材料費、その他の問い合わせ申込みは博物館学芸部・平野祐子氏まで(電03-3916-2320)。
http://www.papermuseum.jp
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/6号」より