第一工業製薬はこのほど、東京大学磯貝教授らの協力を得て、セルロースシングルナノファイバー(CSNF)からなる新規増粘剤、レオクリスタ(RHEOCRYSTA)を開発し、販売を開始した。
レオクリスタは、繊維幅が10nm未満のセルロースファイバーを制御することで開発された。高い増粘効果と透明性を有し、油の乳化や無機微粉末の分散性を持ちながら、高粘度なゲル状にも関わらず、液体のようにスプレー噴霧できる擬塑性も持つ。この特長を活かし、化粧品分野では、べたつきのないさっぱりとした使用感や、界面活性剤フリーで油性成分の乳化安定剤、顔料などの微粉末の分散剤など、リキッドファンデーションや乳液への高機能付与で期待できる。
また同社では一般工業用として、塗料・インキをはじめ生活資材・環境・エネルギーを主軸とした応用開発も進めている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/20号」より