三菱製紙は4月1日付で、八戸工場と関連子会社の事業を再編し、新会社を設立する。これにより業務の集約と労務費の削減を推進する。
同社グループは昨年11月、第1次中計フェーズ2の見直し(第1次中期経営計画フェーズ2ローリングプラン)を発表しており、八戸工場の構造改革はその見直し計画の新テーマの1つ。同工場の主力製品である洋紙を取り巻く環境は、内需の減退、輸入紙や国内他メーカーとの競争激化などにより非常に厳しい状況にある。八戸工場が将来的に存続していくためには、「抜本的なコスト競争力の強化と収益力の向上が喫緊の課題」であり、これを実現するため今回の再編を決めたもの。
新会社は、三菱製紙八戸工場と、同工場構内の子会社である八戸紙業、八菱興業から運営管理、生産活動全般の業務委託を受ける請負会社として設立される。現在の三菱製紙八戸工場、八戸紙業、八菱興業の各組織は継続してそのまま資産を所有し、原燃料購入、生産管理、製品販売なども現状のシステムを継続し、業務委託を受けた新会社が業務運営を行う形態とする。従業員は、工場および各社から新会社に出向(一部は兼務出向)、転籍とする。新規採用については新会社で実施する。
【新会社の概要】
〔商号〕エム・ピー・エム・オペレーション㈱
〔主な事業〕三菱製紙および同社出資会社の業務の受託
〔本店〕青森県八戸市(三菱製紙八戸工場構内)
〔代表者〕 取締役社長・半田常彰(三菱製紙執行役員-八戸工場長)
〔株主〕三菱製紙100%
〔資本金〕2,000万円
〔売上高〕60億円(予定)
〔従業員〕約1,000名
株式会社 紙業タイムス社 「Future3/3号」より