日本印刷産業連合会とフジサンケイビジネスアイが主催する「第69回全国カレンダー展」の入賞作品がこのほど決定、紙パ関連からは、常連の中越パルプ工業「日本の彩」シリーズが第一部門で金賞、竹尾の「Takeo Desk Diary 2018」が第二部門で銀賞および国立印刷局理事長賞を受賞した。
中越パルプ工業の「日本の彩」シリーズは、制作を開始した2008年版以来、11年連続の受賞。過去には 5年に1度の最高位「内閣総理大臣賞」のほか、ドイツ国際カレンダー展でも3度銅賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得ている。今回の図柄は、むかしぎれ「裂譜」。日本では古くから、古裂を大切に保存する伝統があり、縞帳や海外からのエキゾチックな渡り裂などが大切に保存され、新しい工夫のサンプルとして用いられてきた。質素な中にも深い彩りを楽しもうとする美意識が見られる古裂は、裂が裂を超えて大きな輝きを持ったコンテンポラリーアートでもある。カレンダーは、これらのモダンで優しい「匿名の意匠」を味わえるデザインとなっている。
「日本の彩」シリーズの用紙は、2014年版から、日本の竹だけで作られた『竹紙 100 ホワイト 127.9g/㎡』を採用しており、竹紙が持つ社会性と上品な表現力にも関心が寄せられている。
なお、全国カレンダー展の入賞作品展は、東京会場は終了したが、大阪会場(平和紙業ペーパーボイス大阪)で2月9日まで開催されている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future2/12号」より