凸版印刷は、子どもの個性に合った絵本を脳科学に基づいて診断・選書し、その絵本を遊び尽くすガイドブックとセットで届けるキュレーションサービス「conoco terrace(コノコテラス)」を、来春から開始する。また、サービス開始に先立ち7月から、運営の最適化やニーズ抽出などのため実証実験を開始、12月31日まで実施する。書店やキッズスペースなど、都内を中心に体験イベントも実施していく。
「conoco terrace」は、早稲田大学教育・総合科学学術院の本田恵子教授の協力のもと、凸版印刷が開発した8つの脳力指標に基づいて選書した絵本と個性診断システムを組み合わせたサービス。3~5歳までの子どもの育児をしている人が、専用サイトで子どもの思考パターンや行動パターンについての質問に回答することで子どもの個性を診断し、得意な脳力を伸ばす絵本や新しい脳力を開拓する絵本など、その子にぴったりの絵本を約200冊の中から厳選する。絵本で理解したことを日常の場面に結びつけて学びを広げる体験や、創造を楽しむ体験などをまとめたガイドブックとセットで提供する。
絵本の読み聞かせは子どもの成長によい刺激を与えると考えられているが、一人ひとりに合った絵本の選び方については、手助けになる指標はない。実際、毎年2,000冊以上の新刊絵本が出版されているものの、親世代が子どもの頃に読んだ絵本がベストセラーの多数を占めているのが現状だ。そのため、子どもの個性に合わせ、その個性を活かせる絵本の選書サービスが求められていた。「conoco terrace」はそうしたニーズに応えるサービス。
同社では、個性診断と絵本1冊、ガイドブックを含めて月額2,000円(送料別)を想定しており、今後、サービスの対象年齢を乳児期や学齢期などに拡大するだけでなく、取扱商品に図鑑や児童書、文房具を加えるなどサービス範囲を拡大し、サービス全体で2020年に約2億円の売上を目指す。
実証実験への参加申込はwebサイト(https://conocoterrace.jp)から。参加費2,000円(送料別、税別)。
株式会社 紙業タイムス社 「Future7/30号」より