日本製紙連合会は、2021年12月のパルプ・パルプ材速報と11月の古紙需給統計を発表した。％表記は、特に記載がない限り、正体が前年同月比、斜体が19年同月比。
■パルプ速報（12月）
　製紙パルプ生産量は64.8万t、＋7.0％で9ヵ月連続の増加となった（＋0.4）。このうちBKPは＋7.9％の51.3万tで9ヵ月連続増（△2.4％）、UKPは＋4.6％の9.1万tで10ヵ月連続増（＋20.6％）。
　製紙パルプ販売は＋20.3％の9.0万tで16ヵ月連続の増加（＋30.0％）。このうちBKPは＋33.8％の6.8万tで15ヵ月連続の増加。UKPは△11.9％の2.0万tで2ヵ月ぶりの減少。在庫は前月比△2.9％の11,8万tで2ヵ月連続の減少、前年同月比は△21.4％で11ヵ月連続の減少、19年同月比は△8.4％だった。このうちBKPは前月比△8.4％の8.4万tで3ヵ月連続減、前年同月比は△28.6％で11ヵ月連続減。UKPは前月比＋16.8％の2.7万tで2ヵ月ぶりの増加、前年同月比は＋5.1％で10ヵ月連続増。
■パルプ材速報（12月）
　パルプ材消費は、パルプの生産増を受けて＋7.3％の9ヵ月連続増となったが、数量的には前月の110万t台から微増の123.2万t（＋1.6％）。うち針葉樹は＋1.9％の38.8万t（＋2.1％）、広葉樹は＋9.9％の84.4万t（＋1.4％）で、いずれも9ヵ月連続増。2019年比では合計と広葉樹が2ヵ月ぶりに、針葉樹が3ヵ月連続で増加した。
　集荷は＋5.3％の118.0万tで8ヵ月連続の増加となったが、前月比では減少し低水準（△1.3％）。このうち、国産は△5.8％の32.2万tで8ヵ月ぶりの減少（△12.6％）。国産の内訳は、針葉樹が△4.2％の24.3万t、広葉樹が△10.3％の7.9万t。輸入は＋10.1％の85.8万tで10ヵ月連続の増加となり、19年比も＋3.7％で3ヵ月連続の増加。輸入の内訳は、針葉樹が△24.2％の10.3万t、広葉樹が＋17.4％の75.5万t。輸入材に比べて国産材の伸び悩みが目立つ。
　在庫は前月比△3.9％の133.0万tで2ヵ月ぶりに減少。集荷に比べ消費が増加したことが要因。前年同月比は△5.1％、19年比は△27.0％、維持月数は1.1ヵ月。
■古紙需給（11月）
　古紙入荷は＋2.1％の136.0万tで2ヵ月ぶりの増加。このうち、段ボール古紙は＋4.8％の81.4万tで、15ヵ月連続増となったが、新聞古紙は△0.7％の19.5万tで4ヵ月連続減、雑誌古紙（△3.2％、18.2万t）と上級古紙（△3.2％、12.9万t）も減少した。
　消費は、紙向けが△10.3％と低水準だったこともあり、△3.2％の134.8万tで3ヵ月連続の減少（△2.8％）。品種別では、段ボール古紙が△1.6％の80.1万t（＋5.6％）、新聞古紙が△12.7％の19.0万t（△18.6％）、雑誌古紙が＋1.9％の18.6万t（△6.4％）、上級古紙が△4.3％の13.1万t（△14.6％）。
　在庫は45.6万tで前月比＋2.7％、前年同月比△13.5％。輸出は△29.7％の15.6万tで14ヵ月連続減。台湾、ベトナム、韓国が主な輸出先となっている。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future2/21号」より