日本製紙連合会は、8月のパルプ・パルプ材速報と7月の古紙需給統計を発表した。以下、％表記は特に記載がない限り前年同月比。
■パルプ速報（8月）
　製紙パルプ生産量は＋1.9％の67.4万tで3ヵ月ぶりの増加となった。このうちBKPは＋1.1％の54.7万tで3ヵ月ぶりの増加、UKPは＋5.2％の8.5万tで18ヵ月連続増。
　製紙パルプ販売は＋30.8％の10.4万tで24ヵ月連続の増加。このうちBKPは＋44.3％の8.3万tで23ヵ月連続の増加。UKPは△7.8％の1.9万tで2ヵ月連続の減少。
　在庫は前月比＋8.0％の14.5万tで2ヵ月連続の増加、前年同月比は＋8.1％で2ヵ月連続の増加。このうちBKPは前月比＋13.2％の11.1万tで2ヵ月連続の増加、前年同月比も＋12.1％で2ヵ月連続増。UKPは前月比△8.1％の2.9万tで2ヵ月連続の減少、前年同月比は△3.1％で2ヵ月ぶりの減少。
■パルプ材速報（8月）
　パルプ材消費は、パルプの対前年比生産増を受けて＋2.2％の129.6万tとなり、3ヵ月ぶりの増加。前月比も2ヵ月連続の増加と上昇傾向が見える。うち針葉樹は＋5.1％の40.7万tで4ヵ月連続の増加。広葉樹も＋0.9％の88.9万tと3ヵ月ぶりの増加。
　集荷は△0.7％の113.4万tで2ヵ月連続の減少となり、4ヵ月ぶりに110万t台に低下した。このうち、国産は＋4.2％の32.4万tで9ヵ月ぶりの増加となったが、前年同月が低水準だった影響が大きい。。国産の内訳は、針葉樹が＋6.3％の25.0万t、広葉樹が△2.3％の7.4万t。輸入は△2.5％の81.0万tで2ヵ月連続減となっており、前月比でも△9.5％と大幅減。輸入の内訳は、針葉樹が△2.2％の11.1万tで7ヵ月ぶりの減少となり、2月以来の低水準。広葉樹も△2.5％の69.9万tで2ヵ月連続の減少。
　在庫は129.1万t、前月比は△11.3％で3ヵ月ぶりの減少、前年同月比は△7.9％で26ヵ月連続減。消費に対して集荷が低水準だったことから、数量では前月より17万t減少。維持月数は1.1ヵ月で前月より0.2ポイント低下。
■古紙需給（7月）
　古紙入荷は＋1.2％の132.4万tで2ヵ月連続の増加。内訳は、段ボール古紙が＋5.3％の81.6万tで5ヵ月連続増、新聞古紙が△8.4％の17.4万tで12ヵ月連続減、雑誌古紙が△4.6％の17.4万t、上級古紙が＋2.3％の12.4万tだった。
　消費は、△1.3％の138.0万tで5ヵ月連続の減少。品種別では、段ボール古紙が＋2.9％の84.2万t、新聞古紙が△11.8％の18.8万t、雑誌古紙が△9.4％の18.1万t、上級古紙が＋2.0％の13.0万t。
　在庫は46.9万tで、前月比△10.6％、前年同月比△0.5％となり、例年と比べると依然低水準。輸出は△16.3％の17.1万tで22ヵ月連続の減少。台湾、韓国、ベトナムが主な輸出先となっている。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future10/17号」より