日本製紙連合会は、2022年12月のパルプ・パルプ材速報と11月の古紙需給統計を発表した。以下、％表記は特に記載がない限り前年同月比。
■パルプ速報（12月）
　製紙パルプ生産量は△1.9％の63.6万tで3ヵ月連続の減少となった。このうちBKPは△0.8％の50.9万tで4ヵ月連続の減少、UKPは△7.1％の8.5万tで3ヵ月連続の減少。
　製紙パルプ販売は＋1.9％の9.2万tで28ヵ月連続の増加。このうちBKPは＋5.9％の7.2万tで27ヵ月連続の増加。UKPは△5.5％の1.9万tで3ヵ月連続の減少。
　在庫は13.6万tとなり、前月比は＋5.9％で3ヵ月ぶりの増加、前年同月比は＋14.7％で6ヵ月連続の増加。このうちBKPは9.5万tで、前月比は△0.1％と3ヵ月連続の減少、前年同月比は＋11.3％で6ヵ月連続の増加。UKPは3.5万t、前月比は＋23.7％で2ヵ月ぶりの増加、前年同月比は＋33.1％で4ヵ月連続の増加。
■パルプ材速報（12月）
　パルプ材消費は、パルプの対前年生産減を受けて△1.8％の121.0万tとなり、3ヵ月連続の減少。うち、針葉樹は△3.4％の37.5万tで3ヵ月連続の減少、広葉樹は△1.1％の83.5万tで4ヵ月連続の減少。針葉樹はUKPの生産が3ヵ月連続減となった影響が大きい。
　集荷は＋2.4％の121.1万tで3ヵ月ぶりの増加となった。このうち、国産は△3.4％の31.3万tで、年初来前年を下回る基調で推移している。内訳は針葉樹が△2.4％の23.9万t、広葉樹が△6.7％の7.4万t。輸入は＋4.7％の89.8万tで3ヵ月ぶりに増加した。輸入の内訳は、針葉樹は前年同月が低水準だったこともあり＋60.5％の16.5万t、広葉樹が△2.9％の73.3万t。針葉樹が前月に続き16万t台と高水準を維持したことが、全体の増加につながった。
　在庫は125.4万t、前月比は＋0.8％と3ヵ月連続で前月を上回ったが、前年同月比は△5.8％で30ヵ月連続の減少。維持月数は、1.0ヵ月で前月と変わらず、やや低い水準。
■古紙需給（11月）
　古紙入荷は、△1.5％の134.1万tで6ヵ月ぶりの減少となった。内訳は、段ボール古紙が＋0.9％の82.2万tで9ヵ月連続の増加、新聞古紙が△8.5％の17.8万tで16ヵ月連続の減少、雑誌古紙は△6.9％の16.9万t、上級古紙は＋1.7％の13.2万tだった。
　消費は△4.5％の128.8万tで4ヵ月ぶりの減少。品種別では、段ボール古紙が△0.4％の79.8万t、雑誌古紙が△12.1％の16.3万t、新聞古紙が△15.1％の16.2万t、上級古紙が△3.6％の12.7万t。
　在庫は52.5万tで前月比＋11.1％、前年同月比＋15.5％となったが、新聞古紙を中心に例年と比べると依然低水準。輸出は△22.2％の12.2万tで26ヵ月連続の減少。ベトナム、韓国、インドネシア、台湾が主な輸出先。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future2/20号」より