王子ホールディングスはこのほど、「脱プラスチック社会」への取組み状況について、これまでの実績と今後の目標を発表した。
　まず、同社は主力事業の一つである包装資材分野で、プラスチック代替製品として紙製包材の拡販を図っており、2022年度は約3,000tを販売した。30年度には5,000tまで拡大する方針で、プラ包装の紙化を促すことでプラスチック削減に寄与する。これまでの主な採用事例は次の通り。
【環境配慮型紙製品の採用事例】
①ブルボン…お菓子用包装（贅沢ルマンド）に紙パッケージを採用
②三菱鉛筆…ボールペンパッケージに紙製ブリスターパックを採用
③カルビー…お菓子用包装（じゃがいもチップス）に紙パッケージを採用
④王子ネピア…キッチンタオルとトイレットロールの外装を紙化
⑤王子エフテックス…紙製農業用マルチシート『OJIサステナマルチ』
⑥ナカバヤシ…お菓子用包装に『シルビオバリア』を採用
⑦紫野和久傳…和菓子の包装に『シルビオクリア』を採用
⑧国際興業…『キナリトLEAF』使用のバイオマススリッパを採用
　また、製造拠点から出る廃プラスチックについては、2022年度に王子グループ製造拠点から排出した廃プラスチックのうち、約98％を再資源化（サーマルリサイクル含む）しており、30年度には100％の再資源化を目指す。21～22年度のグループ実績と30年度の目標は次の通り（①21年度→②22年度→③30年度目標値）。
■廃プラスチック総排出量：①74,426t→②75,684t
■再資源化等量：①69,678t（94％）→②73,798t（98％）→③100％
■環境配慮型紙製品販売量：①1,904t→②3,312t→③5,000t以上
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future4/1号」より