既に中国最大メーカー/ナインドラゴンは積極的増産計画を公表しており、2012年までに抄紙機33台で1243万トンの能力となる。これ以外にRISIの増産調査では、2010年に新規350万トン、2011年530万トン、2012年400万トンの能力が加わる見込み。能力増にまつわるRISI所見:
① 需要増加期待度大
国内需要が増加しナインドラゴンとL&M両社の国内販売比率は従来の50-60%から80-90%へ増加。段原紙の成長率も高水準の2010年12%、2011年9%、2012年10%と予想されている。政府の財政支援や自給率向上策が後押しとなっている。
② 能力増で物流(貿易)が変化
国内能力増で輸入[ライナー及び中芯]が減少し、また従来の近隣輸出国(韓国、台湾、タイ、インドネシア)からの輸入も各国の国内需要増を背景に輸出量減少する見込み。但し、2011年―2012年にはライナー(バージンパルプ物)は高級で強度を求める一部のユーザーの要望により輸入が増加する模様。
③ 中国は再生段原紙輸出国とは成りえない
政府は政策上古紙使用の紙・板紙輸出を奨励していない。
④ 能力増で2011年には価格軟化
増産分を市場が吸収努力すると予想するものの、2011年前半には増設分210万トンが市場に出回り価格の軟化が予想される。
10月28日付 RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ