UPM社はコスト競争力及び出版メディア分野強化に向け、フィンランド同族製紙会社-ミリコスキー社(及びラインペーパー)と買収交渉を開始、買収金額は約9億ユーロ(約990億円)で、関係当局の認可待ちとなる(買収完了は2011年第2四半期の予定)。生産・物流・仕入先の合理化により相乗効果は約1億ユーロ以上が期待でき、UPM社の自己資本率も51%から8ポイント上昇する見込み。ミリコスキー社はドイツに5工場、フィンランド1工場、米国に1工場所有し、生産量は約280万トンで主に出版書籍用紙を生産。このニュースを欧州新聞用紙・中質紙メーカー側は歓迎しているものの、買い手側は価格上昇が予想され又、仕入れ先の選択肢が減少すると懸念する向きもある。
参考:2009年 RISI発表世界製紙メーカー生産量トップランキング、1位IP社1230万トン、2位ストラエンソ社 930万トン、3位UPM社900万トン(ミリコスキー社買収で生産量合計は1180万トンとIP社に肉薄する)
12月21日付け RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ