ドイツ、ベルリンで開催された(INTERNATIONAL PAPER RECYCLING DAY)から一部抜粋
古紙再生利用の副作用は、古紙が数回再利用されることで品質低下が起こる事。過去数年間で欧州では古紙使用の新設製紙設備により古紙利用量が増加しており、再利用により古紙の品質は紙製品生産には適さない水準にまで低下している。これが最近欧州製古紙輸出が他の地域より減少している主な理由の一つ。具体的には中国向け数量は2009年の950万㌧から2010年670万㌧へ減少した。仮に品質低下が更に進行すると、欧州古紙と輸入先の回収古紙や欧州以外世界の他の地域との品質格差が狭まることになる。2010年中国の古紙輸入量全体は減少したが、欧州品の減少に比べ米国、日本その他アジア諸国からの輸入量はそれほど減少していない。中国巨大メーカー玖龍紙業(ナインドラゴン)は2008年以来抄紙機を12台設置―古紙各種(主にOCC)使用量500万㌧に相当、2番手のリーマン製紙は3機―100万㌧以上の生産能力を設置した。玖龍製紙は古紙輸入量の35%、リーマン製紙は20%を占めている状態。2011年の中国古紙輸入量は2500万㌧程度で2010年(2435万㌧)比約3.5%増加の見通し。
雑誌 RECYCLING INTERNATIONAL April 2011 No.3から
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ