インド政府による過去2年間で2回目となる綿花輸出禁止令が3月5日から有効となり、汎用品溶解パルプの価格高騰が危惧されたが、中国ではスポット価格は下落している。2010年インド政府綿花輸出禁止で綿花価格が記録的な高水準となり、中国では汎用溶解パルプ価格が2011年4月に最高水準に達し、その後反転した。溶解パルプはアジア繊維産業で使用される綿花と競合するレーヨンの生産に使用されるため、今回の輸出禁止で中国国内の溶解パルプ価格の高騰が予想されが、現状では価格の高騰には結び付いていない模様。昨年中国は国内農業支援及び価格安定化の為政府備蓄用として綿花を積極的に購入した結果、今回のインド側の輸出禁止となったもの。中国は本年1月末までに、備蓄用として海外から500万ベールもの綿花を購入、世界綿花消費量に15%に相当する。中国はインド綿花総輸出量の約80%を占めている。 3月12日付け RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ