インド国内のパルプ原料価格の上昇及び製紙能力の増加により、インド大手製紙メー
カーは海外からのパルプ原料輸入を検討している。製紙大手のITC社、西海岸のJK
PaperやBILTは海外からのチップや原木の輸入を検討し始めており、仮に一定の効果
が得られれば今後継続して輸入する予定。過去5年間、インド国内のパルプ原料価格
は粗倍増し、同時に2008年から2010年の国内印刷筆記用紙能力は160万㌧(従来の能
力の3分の1に相当)増加している。同様にパルプ生産能力は増加しており、JK Paper
は新規21.5万㌧を計画し、目下試運転中。BILT社も新増設設備検討中。インド製紙連
合会によると、過去10年間製紙メーカーは農民の協力のもとパルプ原料用の植林地50
万ヘクタールを確保したが、急激に増加する需要には満足できていない状態。農民側
も農産物価格の上昇で多くの農民が植林用地を食糧生産向けに切り替えている。現在
インドの輸入パルプ価格は㌧当たり630-700ドルで、国内のパルプ原料も同様に上昇
の一途。インド製紙メーカーは経営維持の為どうしても海外からパルプ原料を輸入せ
ざるを得ない状況。
10月16日付け 中国紙網から抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ