中国商務省は8月5日、2003年8月から施行されていた日本と韓国製の輸入コート紙へのアンチダンピング税(ADD)賦課が終了したことを発表した。当初、AD調査は2002年2月に開始され、2003年から5年間のADD賦課が決定したが、2008年8月~2009年8月の期間に再調査が行われ、2009年8月から更に5年間の賦課が延長されたもの。今回のADD賦課終了によって、日本と韓国のコート紙メーカーはこれまで中国向けコート紙輸出でそれぞれ9~71%、4~51%上乗せされてきたADDを免除されることになった。しかしながら、この10年間で中国コート紙市場は大きく様変わりした。中国のコート紙生産能力は2003年の250万トンから2013年には760万トンへ急拡大し、中国の2013年の国内生産量は国内需要より130万トン過剰という結果になった。既に国内品で供給過剰が常態化する状況は目に見えており、おのずと輸入品に頼っていた過去の市場構造からは激変してくるものと思われる。
9月25日付RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ