EUへの中国製輸入コート紙に賦課しているAD税に関して、このほどEUは当面2017年半ばまで延長する見通しを示した。これは欧州委員会(EC)が2011年5月に期間を5年として当該の賦課を制定したが、今月の期限満了を前に、ECは概ね2017年7月までの賦課延長を決めたとしている。更なる決定が下される前に15ヶ月の再調査を実行する為に合わせた形の期間としている。この再調査で、ECは輸出者、輸入者双方の提出文書、更に前暦年の市場動向などを精査し、輸入税を以前の料率に戻した場合に再度ダンピング行為やEU内のコート紙メーカーに被害が及ぶかどうかを見定めることになる。現在適用されているAD課税率は8%から35.1%の範囲で、一方、相殺関税率は4%から12%の範囲となっている。
5月27日付RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ