ブラジル市場では、激しい景気後退と自国通貨レアルの価値下落に直面する中、同国が輸入する印刷・筆記用紙の海外メーカー群がその市場シェアを奪われ、同国の極めて圧力の掛かる限界点に喘いでいる。ブラジル森林産業協会が発表した最新の統計によれば、同国4月の印刷・筆記用紙輸入量は前年同月比で実に44.1%減と大きく数字を落としていることが分かった。今年の輸入量累計でも、同43.8%大幅減の86,000トンとなっている。RISIの統計データによると、同国での輸入コート紙の市場シェアは2011年の約60%から2015年は40%以下まで落ち込んでいる。しかも、その間レアル対ドルの為替レートは1ドル1.67レアルから昨年の1ドル3.34レアルまで下落している。また同国の混乱はコート紙消費量にまで影響を及ぼし、ピークだった2012年の64万トンから2015年の43万トンまで消費量は縮小した。
6月21日付RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ