日本製紙と日本野鳥の会は、日本製紙が北海道根室地方に所有する森林約126haに「日本製紙野鳥保護区シマフクロウ根室第3」を共同で設置し、野鳥保護活動に当たることで協定を締結した。
シマフクロウは、絶滅危惧種でもある国の天然記念物。日本野鳥の会がシマフクロウの保護のために企業と協定を結び、まとまった面積を野鳥保護区とするのは今回が初めて。
両者が協定を結んだ森林はシマフクロウの生息地で、現在3つがいの生息が確認されている。シマフクロウは食物連鎖の頂点に立つ動物の一つであり、その森は生物多様性に富んだ、環境保護の必要性が高い地域とされている。日本製紙は当該地で木材生産目的の伐採は行わないとしており、今後はさらに両者で共同計画を策定し野鳥の保護に努めていく。
日本野鳥の会は1986年から「野鳥保護区」を拡大しており、今回は北海道東部を中心に買い取りや協定により30ヵ所、2,833.2haの野鳥保護区を確保した。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 11/8号」より