レンゴーが30%出資しているタイコンテナーズ・グループ社(タイ)は、ベトナムの段ボール会社3社を買収する。3社の親会社であるゴールデン・フロンティア社(マレーシア)と1月18日、契約を結んだ。買収総額は負債の引き受けなどを含め約2,500万㌦(約21億円)。買収完了は3月末の見込み。
買収するのは、コルゲータ、製函ラインの一貫生産設備を有するアルカマックス・パッケージング(ホーチミン)とAPパッケージング(ハノイ)に、製函メーカーのパカメックス(ホーチミン)を加えた計3社。ベトナムでのレンゴーの生産拠点は現在、段ボール原紙のビナクラフトペーパー社(年産22万t)と、09年に買収した段ボールメーカー、ニューアジア・インダストリー社があるので、今回の買収によりベトナムでの段ボール供給体制は、原紙1社、シート・ケース3社、ケース1社となる。
なお、アルカマックス・パッケージング社とAPパッケージング社を合わせた月産能力は約750万㎡で、ニューアジア・インダストリーを加えると1,450万㎡の月産能力となる。
ベトナムの段ボール市場は、昨年度は前年比9.3%拡大し、今後も年率11%程度の伸びが予測されている。レンゴーは今回の買収を機に、同国内の段ボール原紙および段ボールの供給体制整備と品質向上を図ると同時に、中国、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシアの段ボール工場および中国・中山の製紙工場との連携を強め、中国・東南アジアでの原紙から段ボールまでの一貫供給体制を強化する。
買収会社の概要は次の通り。
○アルカマックス・パッケージング社…▽所在地:ベトナム・ビンズオン省ベトナムシンガポール工業団地内(ホーチミンより北へ25km)▽事業内容…段ボールシート・ケースの製造販売
○APパッケージング社…▽所在地 ベトナム・ハイズオン省ナムサック地区(ハノイより東へ70km)▽事業内容…段ボールシート・ケースの製造販売
株式会社 紙業タイムス社 「Future 2/7号」より