三菱製紙は、高砂工場に湿式不織布の製造設備を新設する。営業運転開始予定は2012年1月。投資額は20億円で、需要状況により段階的に追加投資も行っていく。
同社の不織布は現在、建築材料、印刷材料、光触媒などの機能性フィルター、水処理用濾材、二次電池用セパレータ向けを中心に、高砂工場で製造されている。このうち水処理用濾材は新興国で需要が急拡大しており、また二次電池用セパレータも車載用リチウムイオン電池のセパレータ需要で大きな伸びを見せている。そこで、これらの成長分野に研究資源、人的資源、資金を集中投下して新商品の開発・販売力を強化し、不織布事業の拡大を図るもの。生産設備の新設によって高付加価値商品を増産する計画で、数年内に売上高100億円の事業規模を目指す。
なお同事業は、経済産業省の10年度「低炭素型雇用創出産業立地推進事業」に採択された。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 2/14号」より