＝紙パの2011年３月期決算＝
　紙流通２社の2011年３月期決算（10年４月～11年３月）を紹介する（連結ベース、単位100万円、カッコ内は前年度比）。
●国際紙パルプ商事
〔11年３月期業績〕
　売上高 351,981 （▲1.2％）
　営業益 2,118 （▲0.6％）
　経常益 2,456 （＋13.4％）
　当期益 763 （＋79.4％）
〔次期予想〕
　売上高 353,000 （＋0.3％）
　営業益 2,900 （＋36.9％）
　経常益 3,100 （＋26.2％）
　当期益 1,900 （＋149.0％）
　洋紙は、新聞・出版分野での部数・頁減や商印分野のカタログ・チラシの減少、低グレード化、サイズ縮小が進んだことから需要が低迷。板紙は、景気低迷の影響は受けたものの、生活必需品であることや食品の国産シフト、内食回帰、個包装化などがプラス要因となり、比較的堅調だった。今期は、海外ネットワークを活用して国内需給の不均衡解消に努めつつ、経費削減、新事業への取組みを進める。
●新生紙パルプ商事
〔11年３月期業績〕
　売上高 317,830 （▲2.2％）
　営業益 3,657 （＋0.5％）
　経常益 3,614 （▲6.3％）
　当期益 629 （▲74.5％）
〔次期予想〕
　売上高 323,000 （＋1.6％）
　営業益 4,200 （＋14.8％）
　経常益 4,400 （＋21.7％）
　当期益 2,700 （＋329.3％）
　洋紙は印刷用紙を中心に商業印刷、出版ともに減少したが、板紙は食品分野を中心に白板紙・段ボール原紙ともに回復。化成品も食品や新規開拓分野が順調で、需要は増加した。今期については、国内物流機能の強化とともに、海外事業も計画的に展開していく。販売見通しは、商印、日用雑貨、出版いずれも需要低迷と部数減が予想されるため国内の紙需回復は難しいが、海外はアジアの経済成長の下支えに期待している。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future　6/20号」より