日本製紙グループでは震災後、東京電力と東北電力から電力供給の要請を受け、供給量などを検討していたが、このほど両社への送電を開始した。
送電を実施しているのは、日本製紙と日本大昭和板紙の主力工場。自家発電設備フル稼働後の余剰電力に加え、休止した発電設備を再稼動させて、両社に最大9万5,000kw程度の電力を供給する。工場単位で両社それぞれと電力供給に関する契約を結び、6月下旬から送電を始めている。両社への電力供給量は次の通り。
○東電への供給…日本大昭和板紙の草加工場と吉永工場から、昼間は最大約4万2,000kw、夜間は最大約5,000kwの電力を供給する。
○東北電への供給…日本製紙の岩沼工場と勿来工場および日本大昭和板紙の秋田工場から、昼間は最大約5万3,000kw、夜間は最大約5万kwの電力を供給する。
なお日本製紙石巻工場も現在、発電設備の復旧作業を進めており、復旧後、東北電力に電力供給する方向で検討している。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 7/18号」より