日本IR協議会はこのほど、「IR優良企業賞2011」への応募企業304社に行ったアンケートの結果を発表した。それによると、304社のうちネット上にIR関連の情報を開示している企業は96.7％（294社）。この294社のうち今年新たにe-book化など、PCやスマートフォンでIR資料を読みやすくするための工夫をした企業は48.6％（143社）。月次売り上げなどのデータ資料を、エクセルファイルで公開している企業は41.8％（123社）だった。また、情報開示に関するリスクを認識し、IRサイトなど任意の方法で開示している企業も88.2％（268社）に上った。
　IR活動における出席者を尋ねたところ、国内での経営方針・経営戦略説明会に「会長、社長（CEO）」が出席した企業は58.6％（178社。昨年度＝60.6％195社）。国内での個人投資家向け説明会は29.6％（90社。昨年度＝31.7％102社）、国内でのアナリスト・投資家との面談は68.4％（208社。昨年度＝71.4％230社）と、経営トップが参加する企業が減少している。アナリストやファンドマネージャーの意見を社内にフィードバックしている企業は89.5％（272社）で、フィードバック先は、「会長、社長（CEO）」が96.7％（263社）で昨年とほぼ同水準。「部門長」64.3％（175社）、「従業員」23.9％（65社）へフィードバックすると回答した企業が、いずれも昨年度比5.0ポイント前後上昇した。

株式会社　紙業タイムス社　「Ｆｕｔｕｒｅ　11/7号」より