緊急災害備蓄推進協議会（佐藤剛男会長）は12月14日、東京都内でトイレットペーパー（TP）の計画備蓄について考える基調講演会を開催した。
　消費者の買い占めによってTPが店頭から消える、いわゆる“TPパニック”はこれまで度々繰り返されてきたが、今回の東日本大震災直後も同様の現象が発生した。こうした事態を受け、同協議会では首都圏での大災害を想定し、生活物資の中でも特にTPの計画備蓄について考えるためのセミナーに加え、国家備蓄の概要と必要性に関する講演・講話会を催したもの。
　会場では冒頭、黒崎暁理事長が主催者挨拶に立ち、次いで来賓の田村謙治・衆議院議員政調副会長（前内閣府政務官）が政府の取組みについて説明。続いて、勝股美代子・消費生活アドバイザーによる基調講演「またもや消えたトイレットペーパー」、森田哲明・食糧備蓄基地構想推進協議会理事（事務局長）による講話「国家備蓄の必要性～石油・食糧・トイレットペーパー」が行われた。
　講演後の質疑応答では、福島市在住の来場者が震災直後の混乱した状況について発言し、聴講者は熱心に聞き入っていた。また当日は、同協議会の佐藤会長や坂本敏幸・経済産業省紙業服飾品課長も来場し、それぞれ挨拶した。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future　1/16号」より