日本印刷産業機械工業会(宮腰巌会長)は過去2年半にわたって、印刷産業機械の温室効果ガスに関する調査研究活動を続けてきたが、この研究成果をもとに温室効果ガス排出量の算定方法を独自に策定した。算定方法は5月末の理事会で、同工業会の基準として推進していくことが承認され、今後の省エネ対策や環境負荷への取組み、CO2を削減する環境配慮型機器の新開発などに役立てる。
今回対象となる機種はプリプレス機器、オフセット枚葉印刷機、オフセット輪転印刷機、製本機械の4機種。各機種とも①機種/仕様/サイズ、②測定モード、③測定条件、④測定範囲、⑤排出量測定対象、⑥排出量算定方法という6項目の基準を設け、細かい算定方法を定めている。対象機種は今後、必要に応じ追加を検討していく。
福島原発事故以来、産業界にとっては電力の安定確保が大きな課題となっているが、この算定方法の活用によってエネルギーの使用状況などを把握すれば、効果的な節電対策の立案にも結びつくと期待され、日印産機として環境にやさしい印刷産業機械の一層の普及を目指していく。
株式会社 紙業タイムス社 「Future6/25号」より