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紙の業界ニュース

2012/12/28

汚染焼却飛灰の除染処理南相馬で実証試験を終了

 

また、三菱製紙はこのほど、自社で開発した磁性吸着剤(CS-Catch)とMSエンジニアリングが開発した磁気分離装置を用いて、放射性セシウムを含む焼却飛灰を効率的に処理し指定廃棄物(放射能濃度が8,000ベクレル/kgを超える廃棄物)の量を大幅に減容化できることを実証した。福島県南相馬市でプラントレベルの実用化試験を行ったもの。今後は、焼却飛灰を安全に除染し、分離した放射性セシウムを完全に遮蔽保存できるよう、ピーエス三菱、三菱製紙エンジニアリング、パーム設計、福島大学などとともに構成する「飛灰除染プロジェクト」で、システム全体の完成を目指す。
 三菱製紙などが行った試験では、焼却飛灰3tに含まれる放射性セシウムを50kgの磁性吸着剤へ移行させることに成功。焼却飛灰は、法令上埋め立てなどが可能で取扱いの容易なものに変わったことが確認できた。これにより、指定廃棄物の焼却飛灰を大幅に減容化できる可能性が示された。
 現在、東北地方、茨城県、千葉県などの焼却場に蓄積されている指定廃棄物となった焼却灰は6万3,000tに上り(2012年11月2日現在。環境省の指定廃棄物処理情報サイトより)、日々増加している。指定廃棄物は国が処理することになっているが、焼却飛灰中の放射性セシウムは水に溶け出しやすく、埋め立て処理すると二次災害を引き起こしかねないため、遮蔽密封して保管するなど、厳重な飛散・流出防止対策が求められている。
 三菱製紙が開発したシステムでは、水溶出性の放射性セシウムは焼却飛灰から取り除かれ、少量の磁性吸着剤に固定化される。焼却飛灰の放射能濃度が大幅に低減されると同時に、磁性吸着剤は元の焼却飛灰と比較して体積を大幅に減少できる。また、このシステムの最大の特長は、磁性吸着剤の放射能濃度をモニタリングしながら、放射性セシウムを回収処理できること。これにより磁性吸着剤の放射能濃度制御が容易になり、プロセスを自動化できる。
 被災地の一般廃棄物と産業廃棄物の焼却炉では、日量数tの焼却飛灰が発生している。今回の実証試験のようにt単位で対応できる焼却飛灰の除染処理を行った例はなく、原発事故後の法制度のもとでは今回が初めて。プロジェクトでは現在、プラントシステムに改良を加え、安全・安心に配慮した除染処理システムの高度化を進めている。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/7号」より
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