北越紀州製紙は3月15日、同社が筆頭株主となっている大王製紙に対し、第三者による特別調査委員会の設置を要請した。北越紀州製紙が大王製紙に第三者委の設置を要請するのは、これで3度目。
北越紀州製紙はかねて、大王の関連会社が北越紀州株を取得した経緯にインサイダーの懸念があると指摘しており、また大王製紙が海外関連会社への投融資で巨額損失を計上したことなどもあって、第三者による特別調査委員会の設置を、2月1日付と22日付で要請していた。これに対し大王製紙は、問題はないとして調査委の設置要求を退けていた。
今回の要請で北越紀州製紙は、「2月22日付要請に対し大王製紙からは回答がない。大王製紙が社会的信頼を回復するには、企業統治改革委員会の下での調査等ではなく、株主や取引先などのステークホルダーが納得できる第三者を選任したうえで、公平性・透明性の高い調査が不可欠」として、日本弁護士連合会策定の「企業不祥事における第三者委員会ガイドライン」に従った調査委の設置を、改めて求めている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future4/8号」より