東京都北区の渋沢資料館は5月26日まで、企画展「渋沢栄一と王子製紙~国家社会の為に此の事業を起す~」を開催している。渋沢栄一の創立による王子製紙(現・王子ホールディングス)が今年140周年を迎えたのを記念し、幾多の困難に直面しながらも有数の製紙会社に育て上げた氏の足跡を、数々の史料を通して紹介するもの。王子ホールディングスおよび紙の博物館が後援している。
渋沢栄一は1840(天保11)年、埼玉県深谷市生まれ。明治維新の前年、27歳の時に渡欧。維新後には明治政府の一員として、国づくりに深く関わった。1873(明治6)年に大蔵省を辞した後は、第一国立銀行(現・みずほ銀行)の総監役に就任。以来、500余りの株式会社を創立・育成。近代日本の経済的礎を築き上げた財界人の1人として名を残し、1911(昭和6)年に91歳で世を去った。氏の経営理念「道徳経済合一説」は、王子グループの企業文化として現代に引き継がれている。
4月20日(土)には講演会、4月28日(日)と祝日の5月6日(月)にはギャラリートークも行われる。入場料は大人300円、小中高生100円、開館は10時~17時(月曜休館、月曜が祝日の場合は翌日が休館)。問い合わせは電03-3910-0005、学芸員・桑原氏、広報・小杉氏または加藤氏まで。
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株式会社 紙業タイムス社 「Future4/22号」より