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紙の業界ニュース

2014/02/17

=三菱製紙=Li―ion電池セパレータ用塗布型不織布の開発進む

三菱製紙はこのほど、リチウムイオン2次電池セパレータとして、塗布型不織布がNi系正極のリチウムイオン電池でも高い安全性を確保できることを確認した。
 リチウムイオン電池は、携帯電話やパソコンなどの情報端末だけでなく、大量のエネルギー蓄積が必要な電力貯蔵用や電気自動車用まで用途が拡大している。これにより、容量の大きなリチウムイオン電池の需要が増加することが予想される。そして、これら電池の大型化・高エネルギー密度化に伴い、電池の熱暴走などの重大事故を回避する安全対策も、今まで以上に重要になる。
 セパレータに関しては、現在主流となっている微多孔膜の耐熱性を改善するため、微多孔膜の片面あるいは両面に数μmの耐熱層を設ける塗布型微多孔膜の使用が増えてきているが、もともと耐熱性の低い微多孔膜を使用しているため、その効果は限定的と見る意見もある。そうした中、三菱製紙は200℃以上の温度でも目立った収縮を示さないポリエステル不織布にセラミックを塗布することで、より耐熱性の高いセパレータ(NanoBaseX)の開発を進め、量産化を実現させた。
 そして同社では、量産可能となったNanoBaseX(30μm)セパレータが、塗布型微多孔膜より高い安全性を示すことを確認するため、高温時の安定性が低く、一般的な正極材料の中では安全性を確保しにくいと言われているNi系正極(LNO)を用いたリチウムイオン二次電池の釘さし試験を実施。比較対象としては、総厚25μmの微多孔膜(両面に2μmの耐熱性塗布があるもの)を使用したリチウムイオン電池を用いた。いずれのリチウムイオン二次電池も、負極にはハードカーボンを使用し、容量は1.7Ahのラミネートとした。
 実験では、それぞれの電池に釘を刺してから5秒後の様子を比較した。その結果、塗布型微多孔膜では釘刺し直後に激しく発火発煙し熱暴走に至ったが、NanoBaseX使用の電池は、釘刺し後も目立った変化は起こらず、電池の表面温度も実験終了までの30分間で最大でも60℃程度に止まっていた。
 この30μm厚のNanoBaseXセパレータは、中国でMn系正極のリチウムイオン電池用セパレータとして採用が決定しており、自動車用のスターター電池(鉛電池の代替電池)としてのモニターテストで環境特性も含め良好な電池性能が確認されている。さらに、三菱製紙ではNanoBaseXの薄膜化に取り組んでおり、すでに25μm厚のプロトタイプは試作が完了、今春までには20μm厚のNanoBaseXを完成させたい考え。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future2/17号」より
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