凸版印刷は、食品やトイレタリー、医療・医薬品などさまざまな用途に使用される最先端の包装材を製造する群馬センター工場を、4月14日に竣工した。国内外の市場を視野に、軟包材生産のマザー工場と位置づけ、供給体制を強化する。同社が開発した透明ハイバリアフィルム『GLフィルム』を使ったハイバリア軟包材を中心に生産し、拡大が見込まれる海外市場にも新技術・新製品を提供することで、包装材事業の拡大を狙う。

　群馬センター工場では、食品安全システム規格FSSC 22000に準拠した生産環境の中で、最先端の検査機器や、トレーサビリティの仕組み強化などによる高度な品質管理のもと、より安心・安全な製品を提供する。また、 ICカードや静脈認証システムによる入退場管理、入場者別・エリア別のレベル管理を導入し、高いセキュリティ性を確保した。さらに、 液化VOCの燃料利用・再利用、コージェネレーションシステムによる自家発電や廃熱利用など、スマートファクトリー構想を実現したほか、敷地内の緑化計画も進める。生産性向上については、最新の製造設備や在庫管理システムなど、高度なFAシステムを導入。長年培ってきた表面加工技術や成型加工技術を活かし、素材開発から製品開発、生産まで一貫したパッケージビジネスを展開する。

【群馬センター工場の基本情報】

〔所在地〕群馬県邑楽郡明和町大輪667－1

〔規模〕▽敷地面積： 15万3,821㎡▽建築面積： 3万2,389㎡▽延床面積： 6万8,526㎡

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future5/12号」より