日本テトラパックは2012年から、全国女性会館協議会と連携し、働く母親を応援するCSRプログラム「i-cooking」を全国で展開しているが、このほど母親と父親を対象に「家庭と仕事の両立に関する意識調査」を実施した。
女性が活躍できる社会環境の整備に向け、さまざまな取組みが進められている一方で、結婚や出産を機に退職したり、仕事との両立に悩む女性は少なくない。日本テトラパックと全国女性会館協議会は、この課題解決の一助となるよう「i-cooking」をスタート。子どもと父親を対象にした料理のワークショップと、母親がマッサージやヨガなどでリラックスできる母親対象プログラムを併せた事業を全国で展開している。2014年度は全国19ヵ所で計21回のワークショップを開催し、計490名が参加した。そして今回、このプログラムに参加した母親と父親を対象に「家庭と仕事の両立に関する意識調査」(回答者:計234名)を実施した。
調査結果によると、「母親の家事・育児と仕事の両立に重要なことは」という質問に対し、母親の6割以上が、「母親が働きやすいフレキシブルな職場の増加」(66%)、「母親の職場の両立への理解」(64%)をあげており、その割合は「父親の家事参加」(56%)や「子どもの家事参加」(45%)より高かった。母親は家族に家事・育児への協力を求めるより、職場環境の向上を求める傾向が強く、家族内の役割分担については諦めている女性が少なくないことが伺える。
一方、同じ質問に対して父親の回答は、「父親の家事参加」(62%)が第1位で、母親に偏りがちな家事を担う必要性を認識していることがわかる。しかし、父親の家事時間を尋ねたところ、実際に家事に携わる時間は「1時間未満」との回答が平日で約9割、休日で約7割と大勢を占め、父親のサポートは限定的であることがわかった。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/18号」より