中越パルプ工業はこのほど、間伐材活用紙『里山物語』によって集められた「第6回寄付金」の支援先が、長野県飯田市の「感環自然村」（http://www.kankanshizenmura.com/kankankids_top.htm）に決まったことを発表した。

　原料に間伐材を活用した『里山物語』は、里山を守るための寄付金を製品価格の一部に付加した環境対応紙。ユーザーは『里山物語』を購入することで寄付をしたことになり、集められた寄付金は、同社と協業する里山保全再生ネットワークが寄贈先を選定、里山を有効活用している団体の支援に活用される。

　今回の支援先となった「感環自然村」は国籍、言語、障がいの有無に左右されることなく、誰でも集える場所を創ることを目的に設立された“多文化共生子どもサポート団体”。南信州天竜峡や周辺の里山をフィールドとして、子ども達に自然の中での“原体験”を提供している。

【選定理由】

○自然豊かな里山を使って、子どもの健全な育成に欠かせないさまざまな原体験を提供している。

○外国人のスタッフが多く、日本文化に加えて外国文化や、自然との共存を学ぶトレッキング、海外生まれのネイチャークラフト体験など、外国流アウトドア文化と触れ合える。こうした事例は国内では希であり、注目に値する。

○さまざまな子どもが集う場として、すでに5年以上（活動開始は2010年5月）の活動実績がある。

○里山での活動を通じて、その大切さを学ぶ場となっており、里山を活用する後継者の育成や持続的な活用が期待できる。

　寄付金は、感環自然村からの要望により、新たな活動拠点として建設を進めている小屋の資材費（一部）と、里山を整備するための道具の購入費に充てられる。なお『里山物語』の活動の詳細は、公式サイト（http://www.satoyama-paper.net/）に紹介されている。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future1/27号」より