●㈱原田紙店
洋紙・各種用紙卸の㈱原田紙店(秋田県能代市出戸後6-1、代表:原田雅好)は12月21日に事業を停止、事後処理を小坂塁弁護士(電0185-88-8980)に一任して、自己破産申請の準備に入った。負債額は約4億円。
競合する通販会社との競争が激化していることに加え、官庁の入札制度では価格の叩き合いになるなど、事業環境の厳しさが増し同社の採算性は悪化、売上げ不振に陥り、焦付きなども発生して今回の事態に至った。
●㈱エヌユーエス
㈱エヌユーエス(江東区新砂1-12-39、登記上:品川区東品川2-2-28、設立:1972年3月18日、資本金:4億8,000万円、西村浩社長)は1月6日、破産手続きを野口敏郎弁護士(野口敏郎法律事務所 電03-6273-1713)に一任した。負債総額は約20億円。
印刷事業を中心に展開し、偽造防止や不正コピー防止機能を備えた機能を持つセキュリティ印刷のほか、ビジネスフォーム、各種ラベル印刷、請求書や給与明細発行のBPOサービス事業などを手掛けていた。官公庁や大手メーカーなどを得意先に持ち、関連会社の吸収合併によって業容を拡大、2013年3月期には売上高51億1,025万円をあげていた。
13年10月、同社株式が新株主に譲渡され、実質的に新体制での経営に移行したところ、14年3月期は売上高55億4,400万円に対して組織再編に伴う多額の損失などから6億9,600万円の最終赤字を計上し財務内容が悪化。15年3月期は売上高29億5,100万円にまで減少した。一方で、不透明な資金操作なども指摘される中で15年12月に代表が交代するなどして動向が注目され、16年1月に入り資金がショートした。
なお、関連会社の㈱エヌユーエス九州(熊本市東区御領2-19-13、設立:12年12月28日、資本金:3,000万円、岡田泰司社長)も同時に破産手続きを一任。その他の関連会社については検討中としている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future2/1号」より