三菱製紙と王子ネピアはこのほど、家庭紙分野で合弁事業を行うことで合意した。合弁会社「エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ㈱」を設立し、三菱製紙・八戸工場内で家庭紙を製造する。
合弁事業では、三菱製紙・八戸工場のインフラを活用しつつ、メイン設備は王子ネピアの家庭紙製造設備を八戸工場内に移設する。稼働開始は2019年4月の予定で、設備投資額は約50億円。
三菱製紙は、主力工場である八戸工場の体質強化の一貫として、成長が見込まれる家庭紙を生産して多角化を図ることにより、収益構造の安定につなげたい考え。現在、家庭紙は子会社の北上ハイテクペーパー(岩手県北上市)で生産しているが、新設備稼働後は、一部を除き八戸サイトに生産を集中し、効率的な生産体制を整えていく。
一方、王子ネピアにとっては、東北地区で初めてとなる家庭紙事業の拠点を獲得することで物流コストを削減し、家庭紙事業の競争力強化を図る。
<エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツの概要>
▽代表者:佐藤啓一(三菱製紙執行役員-八戸工場次長)▽事業内容:家庭紙事業▽所在地:青森県八戸市(三菱製紙八戸工場構内)▽資本金:8,000万円(三菱製紙70%、王子ネピア30%)▽生産品種:ティッシュ、トイレットペーパー▽生産量:約1.8万t/年
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/22号」より