王子ホールディングスはこのほど、マレーシアのTele-Paper (M) Sdn. Bhd.(=TP社)と、発行済株式の76%を取得する株式売買契約を締結した。昨年、40%を取得する株式売買契約を締結していたが、その後の状況の変化に伴って再度交渉を行い、新たに締結し直したもの。
TP社は感熱紙・ノーカーボン紙の加工・印刷メーカー。機能材事業では、王子HDはマレーシアの粘着製品印刷・加工メーカー、Hyper Region Labels Sdn. Bhd.の株式60%を取得し、すでに川中・川下事業に参入しているが、さらに今回TP社を買収することで、川上部門からの販売先を安定確保し拡販を図ると同時に、TP社の人材や事業ノウハウを活用して他地域での感熱紙加工・印刷部門の拡充も狙う。川上から川下までの一貫生産体制を強化することで、市場ニーズをより的確かつ迅速に吸い上げ、タイムリーな製品開発を進めて感熱紙の増販を図っていく考え。また、4分の3を超える株式の取得により、新規事業開拓や新製品開発などで、より迅速かつ確実な経営判断を可能にした。
<TP社の概要>
〔所在地〕シャーラム(マレーシアクアラルンプールから37㎞)
〔設立〕1994年4月21日
〔事業内容〕感熱紙・ノーカーボン紙などを加工・印刷し、レジスター用紙など各種事務機器用記録紙を製造販売
〔従業員数〕703名(2016/12末)
〔直近の業績〕▽16年12月期(監査前):売上高209RM(54億円)、総資産231RM(60億円)▽15年12月期:売上高185RM(48億円)、総資産181RM(47億円)
株式会社 紙業タイムス社 「Future7/10号」より