1枚から紙を買えるネット通販 紙販売のPapermall(ペーパーモール)

  • 新規会員登録
  • ログイン
  • マイページ
  • カートを見る
商品検索

紙の業界ニュース

2019/06/07

決 算

=紙パの2019年3月期=
 紙パ関連各社の2019年3月期(2018年4月~19年3月)決算の発表が始まった。今号より順不同で紹介していく。以下、数値は連結ベース、単位100万円、( )内は対前年度増減率、〈 〉内は前年度の実績値。
【製紙会社】
●王子ホールディングス
〔2019年3月期〕
 売上高 1,550,991 (+4.4%)
 営業益 110,212 (+55.7%)
 経常益 118,370 (+79.5%)
 当期益 51,977 (+43.5%)
〔2020年3月期予想〕
 売上高 1,600,000 (+3.2%)
 営業益 110,000 (△0.2%)
 経常益   110,000 (△7.1%)
 当期益   60,000 (+15.4%)
 海外事業拡大やパルプ価格上昇、国内事業の価格修正により増収となった。グループの海外売上高比率は、前年度を1.0ポイント上回る32.0%。営業利益は内外ともに増益で、2016~18年度中期経営計画の経営目標である連結営業利益1,000億円を達成した。国内は価格修正やコストダウンが増益に寄与、海外事業の営業利益は前年度比+64.4%。経常利益は、三菱製紙の持分法適用会社化に伴って発生した負ののれん相当109億円を投資利益に計上したことなどにより大幅増益。当期純利益は、王子製紙の洋紙事業の固定資産に係る減損損失296億円や、災害損失37億円の発生により、営業・経常利益に比べて増益率が小さくなっている。
○生活産業資材…売上高は前年度比+4.6%、営業利益は価格修正効果により同+312.2%。段原紙、段ボールの販売量は増加。白板紙は、国内販売はほぼ前年並みで、輸出は増加。包装用紙は豪雨による工場操業停止で国内販売量が減少したが、輸出は増加。紙おむつ、家庭紙の販売量は増加。海外事業も堅調。
○機能材…売上高は前年度比+1.5%、営業利益は原燃料価格高騰で同△1.1%。国内販売量は特殊紙が北海道胆振東部地震による工場操業停止で減少、感熱紙は前年並み、粘着製品は増加。海外事業は、グループ入りしたマレーシアの会社が業績拡大に寄与したほか、感熱紙が全地域で好調。
○資源環境ビジネス…パルプ価格上昇などにより売上高は前年度比+9.4%、営業利益は同+65.9%。○印刷情報メディア…売上高は前年度比△0.8%、営業損益は37億円減益の△48億円。
●日本製紙
〔2019年3月期〕
 売上高 1,068,703 (+2.1%)
 営業益 19,615 (11.4%)
 経常益 23,901 (+28.2%)
 当期益 △35,220 〈7,847〉
〔2020年3月期予想〕
 売上高 1,120,000 (+4.8%)
 営業益 30,000 (+52.9%)
 経常益 28,000 (+17.1%)
 当期益 13,000 〈△35,220〉
 当期純利益の赤字は、生産体制再編成費用、減損損失、環境対策引当金繰入額などを特別損失に計上したことによる。
○紙・板紙事業…売上高は前年度比△0.4%、営業損益は原燃料価格の高騰などにより△8,057百万円(前年度は△6,247百万円)。洋紙は国内販売が低調で前年割れ。板紙は、国内販売量は前年を下回ったものの輸出が好調。
○生活関連事業…売上高は前年度比+4.8%、営業利益は同△3.4%。家庭紙は、ヘルスケア製品やホテル向け業務用製品などが堅調で販売量は増加。液体用紙容器も口栓付紙容器の拡販や充填機の販売台数の増加もあり、販売量が増加。化成品は、自動車用途向け機能性コーティング樹脂やリチウムイオン電池用途向け機能性セルロース(CMC)の販売量が増加。
○エネルギー事業…売上高は前年度比+103.2%、営業利益は同+91.3%。
○木材・建材・土木建設関連事業…売上高は前年度比△4.7%、営業利益は同+9.1%。
●大王製紙
〔2019年3月期〕
 売上高 533,890 (+0.5%)
 営業益 12,122 (+9.6%)
 経常益 9,842 (△23.0%)
 当期益 4,697 (+18.3%)
〔2020年3月期予想〕
 売上高 560,000 (+4.9%)
 営業益 20,000 (+65.0%)
 経常益 17,000 (+72.7%)
 当期益 9,000 (+91.6%)
○紙・板紙…売上高は前年度比+0.9%、セグメント利益は前年度の約11.6倍。洋紙は販売量・金額ともに前年割れ。板紙・段ボールは、加工食品分野が堅調で販売量は前年並み、販売金額は価格修正により増加。セグメント利益は価格修正とコストダウンにより大幅増。
○ホーム&パーソナルケア…売上高は前年度比△1.0%、セグメント利益は同△47.2%。衛生用紙、大人用紙おむつ、フェミニンケア用品は販売量・金額ともに増加。ベビー用紙おむつは少子化の影響で販売量・金額ともに減少。海外事業は、主力のベビー用紙おむつの販売量が、中国やタイで好調だったものの、韓国やインドネシアで減少した影響で前年並みとなり、売上高は減少。セグメント利益は、国内事業での原燃料価格高騰や物流コスト高騰により減益。
○その他…売上高は前年度比+7.3%、セグメント損益は△331百万円(前年度は2,024百万円)。
●北越コーポレーション
〔2019年3月期〕
 売上高 275,807 (+2.5%)
 営業益 10,130 (△11.2%)
 経常益 13,015 (△6.4%)
 当期益 9,155 (△11.3%)
〔2020年3月期予想〕
 売上高 285,000 (+3.3%)
 営業益 16,500 (+62.9%)
 経常益 18,000 (+38.3%)
 当期益 11,500 (+25.6%)
 海外子会社の販売が好調で増収となったものの、原燃料価格の高騰などにより利益は全段階で減益。
○紙パルプ事業…売上高は前年度比+2.5%、営業利益は同△9.7%。洋紙は、価格改定を実施したものの、3Qまでの販売が振るわず前年割れ。一方、輸出は過去最高の販売量。白板紙は、コート白ボールは食品関連が底堅く、高板の販売は減少、特板は洋菓子などのパッケージ用途が堅調。特殊紙は、機能紙分野で電子部品搬送用のチップキャリアテープ原紙が年内まで好調だったが、年明け後、荷動きは一服。ファンシーペーパーは需要減少とグレードダウンが続いているが、高級印刷用紙は堅調。情報用紙は厳しい販売状況。パルプは市況上昇などによりプラス。
○パッケージング・紙加工事業…売上高は前年度比△1.2%、営業利益は同△25.4%。一部ユーザーによる液体容器の形状変更および情報メディア分野の電子化に伴う需要減により減収減益。
○その他…売上高は前年度比+10.2%、営業利益は同△13.0%。
●三菱製紙
〔2019年3月期〕
 売上高 203,997 (+1.2%)
 営業益 △40 〈1,790〉
 経常益 △914 〈652〉
 当期益 351 (△89.0)
〔2020年3月期予想〕
 売上高 210,000 (+2.9%)
 営業益 2,500 〈△40〉
 経常益 2,500 〈△914〉
 当期益 1,500 (+327.0)
 洋紙やイメージング事業の需要減はあったが、欧州子会社の増収などにより売上高はプラス。損益面は、洋紙の輸送調整金制度導入や価格修正に取り組んだが、原燃料高や内需縮小などの減益要因をカバーできず営業・経常利益は赤字計上、当期純利益は投資有価証券の売却益を計上したほか、繰延税金資産の計上で法人税等調整額が減少したため赤字は回避。
○紙・パルプ事業…売上高は前年度比+3.0%、営業損益は△1,427百万円(前年度は98百万円)。国内は印刷用紙の落ち込みが一段と進み販売量が減少。欧州子会社は価格修正や為替影響により販売金額が増加。市販パルプは販売量・金額ともに大幅増。損益は、原燃料高に加えて洋紙の内需減と市況低迷が減益要因。
○イメージング事業…売上高は前年度比△4.4%、営業利益は同+19.6%。減収となったが、利益は生産性向上や経費節減に努め増益。
○機能材事業…売上高は前年度比+2.7%、営業利益は原燃料価格上昇などにより同△31.4%。
○倉庫・運輸事業…売上高は前年度比△2.8%、営業利益は同△28.7%。
○その他…売上高は前年度比△21.2%、営業利益は同△27.4%。
●中越パルプ工業
〔2019年3月期〕
 売上高 96,716 (+2.0%)
 営業益 △397 〈△1,242〉
 経常益 121 〈△1,293〉
 当期益 721 〈△5,206〉
〔2020年3月期予想〕
 売上高 101,000 (+4.4%)
 営業益 2,000 〈△397〉
 経常益 2,000 〈121〉
 当期益 1,000 (+38.6)
 製品パルプのラインアップ拡充や価格復元により増収。利益面は、原燃料価格の高騰、高板・加工原紙事業の品質確立の遅れなどにより営業損失となった。
○紙・パルプ製造事業…売上高は前年度比+1.4%、営業損益は△1,982百万円(前年度は△3,153百万円)。新聞用紙は販売量・金額ともに減少。印刷用紙は、紙からパルプへの転換を進めていることもあり販売量は減少したが、価格復元が寄与して金額は微増。包装用紙は、販売量は減少も金額は微増。特殊紙・板紙・加工品等は販売量・金額ともに増加。パルプは市況の回復に伴い、紙からパルプへの転換を進めた結果、販売量・金額ともに大幅増。
○発電事業…売上高は前年度比+14.9%、営業利益は同△7.2%。増収だが、木質バイオマス燃料発電設備の定期検査費用が嵩んで減益。
○その他…売上高は前年度比△3.8%、営業利益は同△59.7%。
●特種東海製紙
〔2019年3月期〕
 売上高 81,771 (+3.4%)
 営業益 3,079 (△21.7%)
 経常益 5,353 (+67.2%)
 当期益 4,212 (+92.0%)
〔2020年3月期予想〕
 売上高 85,000 (+3.9%)
 営業益 3,100 (+0.7%)
 経常益 5,500 (+2.7%)
 当期益 3,900 (△7.4%)
○産業素材事業…売上高は前年度比+2.6%、営業利益は原価低減などが寄与し同+2.7%。
○特殊素材事業…売上高は前年度比+2.7%、営業利益は同△29.4%。特殊印刷用紙は販売量・金額ともに減少。特殊機能紙は一部製品で仮需が発生し、販売量・金額ともに前年を上回った。
○生活商品事業…売上高は前年度比+2.0%、営業利益は同△46.7%。ペーパータオルの販売量は増加し、トイレットペーパーは販売量・価格ともに安定的に推移。一方、利益面は両製品とも原料価格高騰などにより減益。
 なお、当期純利益が当初予想を上回ったため、1株当たりの期末配当金を、昨春に公表した「25円」から25円増配して「50円」にした。これにより年間配当金は、中間配当金25円と合わせて75円となる。
●巴川製紙所
〔2019年3月期〕
 売上高 33,439 (△3.5%)
 営業益 672 (△42.3%)
 経常益 674 (△38.8%)
 当期益 △2,032 〈413〉
〔2020年3月期予想〕
 売上高 34,500 (△3.2%)
 営業益   800 (+19.0%)
 経常益   800 (+18.7%)
 当期益   650 〈△2,032〉
 半導体市況やトナー市場の需給調整が、米中貿易摩擦などの影響で回復が遅れ、ディスプレイ関連製品にも悪影響が及んで3Qまで低調に推移。4Qは業績改善が見られたが、3Qまでの劣勢を挽回するには至らず減収となった。なお、中国事業の決算期統一影響を除く実質的な減収は前年度比△1.2%。利益面では、増収を見越した積極投資による固定費増に対して販売が伸びなかったことに加え、原材料費の高騰なども影響し減益。また、機能紙事業でのパルプ価格高騰に伴う減損損失や、老朽・不要設備廃棄に伴う固定資産除却損などを特別損失に計上したほか、繰延税金資産の取崩しに伴う法人税等調整額(損)の計上も加わり、当期純損益は損失計上となった。
 主なセグメントの業績(前年度比)は、プラスチック材料加工事業が売上高△7.3%、セグメント利益△14.8%、製紙・塗工紙関連事業は売上高が+3.5%となったものの、セグメント損益は原材料費の高騰などにより△468百万円(前年度は△158百万円)。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future6/3号」より
おすすめ

「紙」をお探しの際には、ぜひPapermallをご活用ください。

法人の方へ 素材のご相談
紙や機能紙、その他素材でお悩みの方は是非一度ご相談ください!
インクジェットロール
ペーパーモールでは様々な素材のインクジェットロールをご用意しています。
PaperMallでは株式会社スギノマシン協力のもと「BiNFi-s(ビンフィス)」トライアルセットを販売しております。
PaperMallでは株式会社スギノマシン協力のもと「BiNFi-s(ビンフィス)」トライアルセットを販売しております。