日本製紙連合会は、5月のパルプ、パルプ材速報と4月の古紙需給統計を発表した。

■パルプ速報（5月）

　製紙パルプ生産量は前年同月比△2.5％の68.3万tとなり、2ヵ月連続で前年同月比減となった。このうち、BKPは△1.2％の56.9万t、UKPが△9.9％の6.8万tで、いずれも2ヵ月連続の減少。在庫は、BKPが△23.1％の9.4万tで7ヵ月連続の前年割れ、UKPは＋67.1％の2.5万tで7ヵ月連続増。

　販売は、BKPが前年同月比＋5.0％の5.7万tで5ヵ月連続増、UKPは＋8.3％の2.1万tとなり13ヵ月ぶりに前年同月を上回った。

■パルプ材速報（5月）

　5月のパルプ材消費は、前年同月比△2.1％の128.8万t。パルプ生産が前年割れとなったことを受け、2ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△4.0％の39.3万t、広葉樹は△1.2％の89.5万tで、いずれも2ヵ月連続の減少。

　集荷は、前月の増加から減少に転じ、前年同月比△10.8％の136.9万tとなった。このうち、国産は△6.1％の37.8万tで3ヵ月連続の減少。国産の内訳は、針葉樹が△7.5％の27.6万t、広葉樹が△2.1％の10.2万tで、ともに3ヵ月連続の前年割れとなったものの、広葉樹は3ヵ月連続の10万t台。また、輸入は△12.4％の99.2万tで、前月の増加から減少に転じた。輸入の内訳は、針葉樹が△28.4％の12.7万tで3ヵ月連続の減少、広葉樹は△9.4％の86.5万tで前月の増加から減少に転じた。針葉樹、広葉樹ともに前年5月が高水準であった反動により大幅減となった。

　在庫は、前月より7.9万t増加して177.3万t、2ヵ月連続の増加となった。前年同月比は＋12.8％。維持月数は前月と同じ1.3ヵ月。

■古紙需給（4月）

　4月の古紙入荷は前年同月比＋4.5％の146.8万tで3ヵ月ぶりのプラス。うち新聞古紙は△3.6％の25.4万tで16ヵ月連続のマイナス、段ボール古紙は＋6.7％の79.2万tで前月のマイナスからプラスに転じた。

　消費は前年同月比△2.5％の138.6万tで3ヵ月連続のマイナス。在庫は73.6万tで前月比は＋8.2万t、前年同月比は△5.6万t。輸出は、最大の輸出先である中国向けの伸びが昨年後半と比べ落ち着いたため、前年同月比△26.2％の25.0万tとなり、2ヵ月連続のマイナス。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future7/15号」より