日本製紙連合会は、9月のパルプ、パルプ材速報と8月の古紙需給統計を発表した。

■パルプ速報（9月）

　製紙パルプ生産量は前年同月比△0.5％の71.6万tで、2ヵ月連続の減少となった。このうち、BKPは△0.6％の59.7万tで3ヵ月ぶりの減少、一方UKPは＋5.5％の7.8万tと、前年が低水準だったこともあり2ヵ月ぶりの増加。在庫は、BKPが△1.9％の13.0万tで11ヵ月連続減、UKPは＋46.8％の2.0万tで2ヵ月ぶりの増加となった。

　製紙パルプの販売は前年同月比△19.6％の6.6t。うち、BKPは海外市況低迷の影響で輸出が4ヵ月連続でマイナスとなったことなどから、2ヵ月連続の減少となり△27.1％の4.9万t。UKPは、国内販売と輸出がともに前年が低水準だった反動により、＋16.5％の1.5万tと4ヵ月ぶりの増加となった。

■パルプ材速報（9月）

　9月のパルプ材消費は、前年同月比＋0.6％の135.7万tで、2ヵ月ぶりの増加。うち針葉樹は前年9月がやや低水準であったことなどにより、＋3.5％の38.3万tと、2ヵ月ぶりの増加。広葉樹は△0.6％の97.4万tで3ヵ月ぶりの減少。

　集荷は、前年同月比△3.7％の128.4万tで3ヵ月ぶりの減少。このうち、国産は＋0.9％の36.7万tで2ヵ月ぶりの増加。国産の内訳は、針葉樹が2ヵ月ぶりの増加で＋0.2％の26.9万t、広葉樹は3ヵ月連続増となり＋3.0％の9.7万t。また、輸入は△5.4％の91.8万tで3ヵ月ぶりの減少となった。輸入の内訳は、針葉樹が△7.4％の9.0万t。需要が停滞する中、国産材優先の動きもあり、2ヵ月連続の減少。広葉樹も△5.2％の82.7万tで3ヵ月ぶりの減少。

　在庫は、3ヵ月連続で前月より減少し、前月比△7.6万tの178.9万t。前年同月比は＋7.2％。維持月数は前月から0.1ヵ月分減少の1.3ヵ月となった。

■古紙需給（8月）

　8月の古紙入荷は前年同月比△3.5％の130.1万tで2ヵ月ぶりの減少。うち新聞古紙は△5.8％の23.3万tで2ヵ月ぶりの減少、段ボール古紙は△5.5％の70.0万tで5ヵ月ぶりの減少となった。

　消費は、古紙配合率の高い新聞巻取紙、段ボール原紙での生産減が響き、前年同月比△5.1％の128.3万tと7ヵ月連続減。在庫は72.3万tで前月比は＋2.6％、前年同月比は＋20.2％。輸出は、最大の輸出先である中国向けが減少し、前年同月比△20.5％の26.9万tとなり、6ヵ月連続のマイナス。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future11/18号」より