日本製紙連合会は、10月のパルプ、パルプ材速報と9月の古紙需給統計を発表した。

■パルプ速報（10月）

　製紙パルプ生産量は前年同月比△10.5％の68.4万tで、3ヵ月連続の減少となった。このうち、BKPは△13.1％の55.2万tで2ヵ月連続の減少、一方UKPは、前年が低水準だったこともあり＋23.6％の9.2万tと2ヵ月連続の増加。在庫は、BKPが△4.7％の12.1万tで12ヵ月連続減、UKPは＋65.4％の2.1万tで2ヵ月連続の増加となった。

　製紙パルプの販売は前年同月比△11.8％の7.5万t。うち、BKPは海外市況の低迷により輸出が5ヵ月連続でマイナスとなったことが響き、△30.6％の5.1万tと3ヵ月連続の減少。UKPは、国内販売・輸出ともに前年が低水準だった反動により、＋126.8％の2.2万tと2ヵ月連続の増加となった。

■パルプ材速報（10月）

　10月のパルプ材消費は、パルプ生産の前年割れを受け、前年同月比△10.0％の128.3万tと2ヵ月ぶりの減少。うち針葉樹は△6.5％の39.3万tで2ヵ月ぶりの減少。広葉樹は△11.5％の89.0万tで2ヵ月連続の減少。

　集荷は、前年同月比△4.3％の131.9万tで2ヵ月連続の減少。このうち、国産は＋1.2％の39.6万tで2ヵ月連続増。国産の内訳は、針葉樹が2ヵ月ぶりの減少で△0.1％の29.2万t、広葉樹は4ヵ月連続の増加となり＋5.0％の10.4万t。また、輸入は△6.5％の92.3万tで2ヵ月連続の減少。輸入の内訳は、針葉樹が＋9.3％の14.9万tで3ヵ月ぶりの増加、広葉樹は△9.0％の77.4万tで2ヵ月連続減。

　在庫は、前月比＋3.4万tの182.3万tと4ヵ月ぶりに前月比が増加。前年同月比は＋12.9％。維持月数は前月から横ばいの1.3ヵ月。

■古紙需給（9月）

　9月の古紙入荷は前年同月比＋0.3％の134.0万tで2ヵ月ぶりの増加。うち新聞古紙は△6.6％の23.4万tで2ヵ月連続の減少、段ボール古紙は＋0.3％の72.6万tで2ヵ月ぶりの増加となった。

　消費は、古紙高配合の段ボール原紙の生産減が響き、前年同月比△2.2％の138.4万tと8ヵ月連続減。在庫は68.0万tで前年同月比は＋29.8％、前月比は△6.1％。輸出は、最大輸出先である中国向けが減少し、前年同月比△9.6％の25.9万tとなり7ヵ月連続減。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future12/23号」より