全国段ボール工業組合連合会(=全段連)はこのほど、段ボール産業の物流改善を目指し、会員企業を通じて着荷主に協力を求めるため、「『ホワイト物流』推進へのご協力のお願い」と題した文書を作成し、会員各社に配布した。組合員企業が自主的判断により、着荷主である取引先とともに物流問題に取り組み、ドライバーの労働環境改善が進むことを目指す。
国土交通省が実施したサンプル調査などから、段ボール産業の物流課題が浮き彫りとなる中、全段連は昨春も、ドライバー不足の窮状を訴える文書「段ボール産業 物流改善へのご協力のお願い」を作成し、会員各社から取引先へ理解を求めてきた。またこの9月には、国土交通省・経済産業省・農林水産省が提唱する「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛同し、業界団体として自主行動宣言を提出、21項目にわたる取組み項目を掲げて物流問題の改善に取り組んでいる。
【全段連自主行動宣言の取組み項目】①物流の改善提案と協力②予約受付システムの導入③パレット等の活用④発荷主からの入出荷情報等の事前提供⑤幹線輸送部分と集荷配送部分の分離⑥集荷先や配送先の集約⑦運転以外の作業部分の分離⑧出荷に合わせた生産・荷造り等⑨荷主側の施設面の改善⑩リードタイムの延長⑪高速道路の利用⑫混雑時を避けた配送⑬発注量の平準化⑭船舶や鉄道へのモーダルシフト⑮納品日の集約⑯検品水準の適正化⑰物流システムや資機材の標準化⑱運送契約の書面化の推進⑲運賃と料金の別建て契約⑳荷役作業時の安全対策㉑異常気象時等の運行の中止・中断等
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/6号」より