北越コーポレーションと北越物流などは、日本物流団体連合会主催の第21回物流環境大賞で、「含水パルプ(DIP)の三重県→新潟県への輸送の空コンテナ(20フィート)回送を活用した鉄道モーダルシフト(私有20フィートコンテナのラウンドユース)」の取組みが評価され、物流環境保全活動賞を受賞した。
北越コーポレーションは2018年、トラック輸送と同じ機動力でユーザーに製品を直送するため、20フィートコンテナを作製し、新潟工場から関西・中部の消費地向けにその運用を開始した。今回受賞した取組みは、このコンテナの帰り便を活用したもの。
同社は従来、三重県の紀州工場で生産された古紙パルプを、トラックで新潟工場・長岡工場へ輸送していたが、物流効率化の一環として、製品輸送後に空の状態で返送していた20フィートコンテナに着目。新潟工場から愛知県ユーザーへの製品配送が完了した20フィートコンテナの帰り便に原料を積み込み、愛知県からレール輸送で新潟工場と長岡工場に輸送するラウンドユースを開始した。
これにより、CO2排出量を44.6%、トラックドライバーの運転時間を59.6%削減できるようになったほか、鉄道輸送に切り替えたことで、新潟工場で製品を一定量ストックすることも可能となり、トラック輸送障害時の代替対応も可能となった。
株式会社 紙業タイムス社 「Future7/27号」より