日本製紙連合会が集計した6月の紙・板紙国内出荷は、前年同月比△14.5％の163.4万tで11ヵ月連続の減少となった（以下、「％」表記は前年同月比）。うち、紙は△22.1％の77.7万t、板紙は△6.2％の85.7万t。用途別では、グラフィック用紙（新聞用紙＋印刷・情報用紙）が△26.0％の54.7万tで43ヵ月連続の減少。パッケージング用紙（包装用紙＋段ボール原紙＋紙器用板紙＋雑種紙＋その他の板紙）は△7.4％の95.0万tで9ヵ月連続の減少。衛生用紙は△6.5％の13.7万tで2ヵ月連続の減少。主要品種はすべて前年割れとなっている。

　紙・板紙のメーカー輸出は＋4.1％の10.9万tで6ヵ月連続の増加。用途別には、グラフィック用紙が△40.6％の2.4万tで3ヵ月連続の減少。パッケージング用紙は＋32.2％の8.5万tで7ヵ月連続の増加。グラフィック用紙は塗工紙を中心に南アジア、東南アジア向けなどが減少し、パッケージング用紙は段ボール原紙を中心に東アジア、東南アジア向けなどが増加した。

　紙・板紙の在庫は前月比△11.7万tの219.2万tで前月の増加から減少に転じた。グラフィック用紙は新聞用紙、非塗工紙、塗工紙、情報用紙とも減少し、前月比△11.4万tの106.5万tで2ヵ月連続の減少。パッケージング用紙は、包装用紙、段ボール原紙が減少して同△1.6万tの105.0万tとなり、前月の増加から減少に転じた。衛生用紙は同＋1.3万tの7.8万tで3ヵ月連続の増加。

〔主要品種の動向〕

＊新聞用紙…国内出荷は△13.6％の16.5万tで32ヵ月連続減。

＊印刷・情報用紙…国内出荷は△30.3％の38.2万tで11ヵ月連続減。非塗工紙、塗工紙、情報用紙とも減少。メーカー輸出は△40.6％の2.4万tで3ヵ月連続の減少。

＊包装用紙…国内出荷は△17.9％の4.6万tで15ヵ月連続減。未晒、晒ともに減少。メーカー輸出は△5.3％の1.4万tで2ヵ月連続の減少。

＊段ボール原紙…国内出荷は△3.6％の71.1万tで9ヵ月連続減。メーカー輸出は＋74.8％の5.9万tで7ヵ月連続の増加。

＊白板紙…国内出荷は△17.0％の9.3万tで11ヵ月連続減。高板、特板、コート白ボールいずれも減少。

＊衛生用紙…国内出荷は△6.5％の13.7万tで2ヵ月連続の減少。タオル用紙は増加したが、トイレットペーパー、ティシュは減少。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future8/19号」より