日本製紙連合会は、7月のパルプ、パルプ材速報と6月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（7月）

　製紙パルプ生産量は△29.0％の50.8万tで12ヵ月連続の減少。このうち、BKPは△32.1％の39.9万tで11ヵ月連続減、UKPは△11.1％の7.7万tで3ヵ月連続減。

　製紙パルプ販売は△16.8％の6.3万tで7ヵ月連続の減少。うち、BKPは国内販売と輸出いずれも振るわず△25.4％の4.1万tと12ヵ月連続減。UKPは輸出のプラスが寄与し、＋8.5％の2.1万tで3ヵ月ぶりの増加。在庫は、BKPが前月比＋13.3％の15.5万tで4ヵ月ぶりの増加、前年同月比は＋37.9％で7ヵ月連続増となっており、在庫水準が上がっている。UKPは前月比△2.3％の2.9万tで2ヵ月ぶりの減少、前年同月比は△16.3％で2ヵ月連続の減少。

■パルプ材速報（7月）

　パルプ材消費はパルプの生産減を受け△28.2％の98.5万tと10ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△15.5％の34.4万tで3ヵ月連続の減少、広葉樹は△33.6％の64.1万tで11ヵ月連続減。

　集荷は、△36.0％の88.0万tで11ヵ月連続の減少。このうち、国産は△19.5％の31.4万tで9ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が10ヵ月連続減で△18.7％の23.4万t、広葉樹は7ヵ月連続減で△21.6％の8.0万t。輸入は△42.6％の56.6万tで11ヵ月連続減。輸入の内訳は、針葉樹が△75.0％の3.0万tで3ヵ月連続減、広葉樹は△38.2％の53.7万tで11ヵ月連続減。国産優先の動きから、輸入に比べると国産の減少幅は小幅。

　在庫は、前月比△10.7万tの183.7万tで4ヵ月ぶりの減少。前年同月比は△2.6％。維持月数は前月から横ばいの2.0ヵ月。

■古紙需給（6月）

　古紙入荷は△7.8％の124.0万tで9ヵ月連続の減少。うち新聞古紙は△25.4％の17.5万tで11ヵ月連続減、段ボール古紙は△2.4％の70.9万tで9ヵ月連続減。

　消費は、△12.3％の120.0万tと17ヵ月連続減。低調な紙・板紙生産が原因だが、中でも古紙配合率の高い新聞用紙や段ボール原紙の生産減が響いた。在庫は△2.5％の71.1万t（前月比は＋6.0％）。輸出は、△18.7％の24.6万tとなり8ヵ月ぶりの減少。シェア1位の中国向けの減少に加え、2位のベトナム向けの増加率が緩やかになったことが影響した。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future9/14号」より