大王製紙のシート状CNF(=セルロースナノファイバー)成形体『ELLEX-M』が、モータースポーツチーム「SAMURAI SPEED」(東京)のレースカー(電気自動車)の車体外装全体に実装された。
SAMURAI SPEEDは、米国のカーレース「パイクスピークインターナショナルヒルクライム」に2018年から電気自動車で参戦し、『ELLEX-M』を加工した部材の実装箇所を増やしてきた。18年はエアロパーツ、19年はボンネット、リアドア、リアスポイラーと使用範囲を広げ、軽量化と耐久性を検証、そして3年目となる20年は、車体外装全体(ボンネット、ドア、リア、サイド)および内装(インストルメントパネル)へと範囲を拡大したほか、CNF複合樹脂をドアミラーに活用した車両を完成させた。残念ながら、新型コロナの拡大を受けて「パイクスピークインターナショナルヒルクライム」への参戦は見送ったが、20年度中に開催される他レースへの参戦を検討している。
大王製紙は、レースでのCNF部材の軽量化効果と耐久性を検証し、この結果をもとに、一般車両への展開を進めていく。
大人用紙おむつの#常識をはきかえよう
また、大王製紙はこのほど、大人用紙おむつブランド『アテント』の発売40周年記念を期して、介護と社会をとりまく環境の変化に対する想いを、“アテントのマニュフェスト”として宣言、あわせて草彅剛氏を起用したテレビCMを制作し、放映を開始した。
世界に類をみないスピードで超高齢社会に突き進む日本では、3年後には人口の半数が50歳以上になるとの予測もある。そうした中、アテントは、「介護の社会化」に取り組むことを宣言。また、一人ひとりに自分自身の問題として捉えてもらうよう、大人用紙おむつの呼称を「おむつ」から「パンツ」に変え、「かくさないパンツ」をコミュニケーションワードに、ポジティブなものに変えていくことを提唱した。
同社では、アテントwebサイト(https://www.elleair.jp/attento/talk/)にマニュフェストを掲載したほか、twitterなどを活用し、「#常識をはきかえよう」をテーマにブランドキャンペーンを展開していく。草彅氏のテレビCMは全13篇、介護の社会化に関わる13のテーマで構成されており、アテントwebサイトで視聴できる。
株式会社 紙業タイムス社 「Future9/21号」より