丸富製紙は、セルロースナノファイバー（＝CNF）を配合して芯孔強度を20～35％アップ（同社調べ）させたトイレットペーパー『ペンギン芯なし超ロング5倍巻き』の販売を開始した。

　備蓄意識の高まりや自宅時間の増加を背景に、超長尺ロールは業務用だけでなく家庭用も需要が拡大している。同社の『ペンギン芯なし超ロング5倍巻き』シリーズも、発売以来、堅調に売れ行きを伸ばしてきた。CNF配合は、同シリーズの新製品『ペンギン芯なし超ロングながーくつかえる5倍巻きトイレットペーパー２ロール（パルプ・再生紙）』（10月発売）から開始し、順次、全ラインアップをCNF配合製品に切り替えていく。また、『ペンギン ワンタッチ200m』や業務用『コンパクトロール250m』など200m以上の芯なしロールへも、CNF塗布を開始していく。

　一般的な芯なしトイレットペーパーは、鉄の棒に紙を巻き付け水を吹いて芯孔を固めるが、新製品はCNFを混ぜ合わせた水を採用。CNFの軽くて強い特性が芯孔強度を約20％アップさせ、芯なしトイレットペーパーの弱点である、輸送中の芯孔のつぶれや歪みやすさを改善した（特許出願中）。また実際の生産では、芯孔強度が予想を上回る35％以上の数値となった。 

　『ペンギン芯なし超ロング5倍巻きトイレットペーパー』をはじめとする超長尺ロールは、超コンパクト設計のため省資源で、輸送効率も格段に向上。1回の輸送で“芯あり50mシングルトイレットペーパー”の2.4倍の量を運べて、CO2の排出削減にもつながる。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future11/23号」より