日本製紙連合会は、11月のパルプ、パルプ材速報と10月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（11月）

　製紙パルプ生産量は△13.4％の56.4万tで16ヵ月連続の減少。このうちBKPは△14.7％の45.1万tで15ヵ月連続減、UKPは△8.7％の7.4万tで3ヵ月連続減。

　製紙パルプ販売は＋0.2％の7.6万tで3ヵ月連続の増加。BKPは、輸出が前年は低調だったため大幅増となり、トータルでも＋4.5％の5.3万tと2ヵ月連続の増加。UKPは国内販売・輸出ともに振るわず△9.9％の2.1万tとなり、5ヵ月ぶりの減少。在庫は14.7万tで、前月比は△20.5％の3ヵ月連続減、前年同月比は＋3.0％で11ヵ月連続増だった。このうちBKPは前月比△22.0％の11.9万tで3ヵ月連続の減少となったものの、前年同月比は＋3.4％と11ヵ月連続で増加している。UKPは前月比△12.7％の2.1万tで5ヵ月連続の減少、前年同月比は△2.4％で4ヵ月ぶりの減少となった。

■パルプ材速報（11月）

　パルプ材消費は、パルプの生産減を受けて△13.5％の105.7万tとなり、14ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△8.1％の34.0万tで2ヵ月ぶりの減少、広葉樹は△15.9％の71.7万tで15ヵ月連続減。

　集荷は、△17.3％の102.3万tで15ヵ月連続の減少。このうち、国産は△11.5％の33.1万tで13ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が△9.9％の25.3万tで14ヵ月連続減、広葉樹は△16.2％の7.9万tで11ヵ月連続減。輸入は△19.9％の69.2万tで15ヵ月連続減。輸入の内訳は、針葉樹が△37.1％の5.3万tで2ヵ月連続の減少、広葉樹は△18.0％の63.9万tで15ヵ月連続減。

　在庫は、前月比△3.9万tの143.5万tで5ヵ月連続の減少。前年同月比は△22.0％。維持月数は前月から横ばいの1.3ヵ月だった。

■古紙需給（10月）

　古紙入荷は△2.4％の138.3万tで13ヵ月連続の減少。うち新聞古紙は△12.0％の20.7万tで15ヵ月連続減、段ボール古紙は＋4.6％の80.5万tで2ヵ月連続の増加。

　消費は、△1.7％の138.5万tで21ヵ月連続減。低調な紙生産が原因だが、中でも古紙配合率の高い新聞用紙の生産減が響いている。唯一プラスの段ボール古紙は＋3.4％の80.4万tで3ヵ月連続の増加。在庫は前月比△0.3％、前年比△14.7％の58.7万t。輸出は、△1.5％の26.5万tで3ヵ月ぶりの減少となった。シェア1位の中国向けは＋11.5％の約12.5万t、シェア2位のベトナム向けは＋10.6％の6.7万tと増加したが、台湾、インドネシア、タイなどのその他アジア向けが振るわなかった。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future2/1号」より