日本製紙連合会は、12月のパルプ、パルプ材速報と11月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（12月）

　製紙パルプ生産量は△6.2％の60.5万tで17ヵ月連続の減少。このうちBKPは△9.5％の47.6万tで16ヵ月連続減、UKPは＋15.2％の8.7万tで4ヵ月ぶりの増加。

　製紙パルプ販売は＋8.0％の7.5万tで4ヵ月連続の増加。BKPは、輸出の大幅増が寄与して＋6.0％の5.1万tとなり3ヵ月連続の増加。UKPも、輸出のプラスが寄与して＋14.4％の2.3万tとなり、2ヵ月ぶりの増加。在庫は、前月比＋2.0％の15.0万tで4ヵ月ぶりの増加、前年同月比は＋16.5％で12ヵ月連続増。このうちBKPは、前月比△1.1％の11.8万tで4ヵ月連続の減少となったが、前年同月比は＋19.2％と12ヵ月連続増。UKPは前月比＋20.1％の2.5万tで6ヵ月ぶりの増加、前年同月比は＋8.9％で2ヵ月ぶりの増加となった。

■パルプ材速報（12月）

　パルプ材消費は、パルプの生産減を受けて△5.3％の114.8万tとなり、15ヵ月連続の減少。うち針葉樹は＋0.2％の38.1万tで2ヵ月ぶりの増加、広葉樹は△7.8％の76.8万tで16ヵ月連続減。

　集荷は、△6.2％の112.1万tで16ヵ月連続の減少。このうち、国産は△7.2％の34.2万tで14ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が△7.2％の25.4万tで15ヵ月連続減、広葉樹は△7.4％の8.8万tで12ヵ月連続減。輸入は△5.8％の77.9万tで16ヵ月連続減。輸入の内訳は、針葉樹が＋6.6％の13.5万tで3ヵ月ぶりの増加、広葉樹は△8.1％の64.4万tで16ヵ月連続減。

　在庫は、前月比△3.2万tの140.3万tで6ヵ月連続の減少。前年同月比は△23.0％。維持月数は前月から0.1ヵ月分減少の1.2ヵ月となった。

■古紙需給（11月）

　古紙入荷は△4.5％の133.3万tで14ヵ月連続の減少。うち新聞古紙は△18.5％の19.6万tで16ヵ月連続減、段ボール古紙は＋2.7％の77.7万tで3ヵ月連続の増加。

　消費は、＋0.4％の139.3万tで22ヵ月ぶりの増加。段ボール原紙の生産増に伴う、段ボール古紙の消費増加が寄与した。古紙消費で唯一プラスの段ボール古紙は、＋7.2％の81.3万t。在庫は前月比△10.2％、前年比△24.2％の52.7万t。輸出は、△24.2％の22.2万tで2ヵ月連続の減少となった。シェア1位の中国向けは＋0.7％の約11.1万tだったが、シェア2位のベトナム向けが△47.0％の5.1万tとなるなど、東南アジア向けがコンテナ不足の影響などで振るわなかった。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future2/15号」より